ヒートショックに注意を

 本格的な冬を迎え、暖房を使用する居間と冷えた脱衣室、熱い浴槽の温度差が引き起こすヒートショックによる危険性が高まっており、各自治体の担当課が注意を呼びかけている。特に高齢者は場合によって命に危険が及ぶこともあるため、脱衣室を温める、長湯を避けるなど対策が求められる。
 ヒートショックは温かい部屋で低下した血圧が、脱衣室などの寒さによって急激に上昇し、さらに熱い湯によって血管が広がり急降下することで脳や心臓に大きなダメージが与えられる体調トラブルのこと。
 悪化すると心臓発作や脳卒中を起こしたり、脱水症状でめまいや立ちくらみにより、浴槽内で溺死する事例も報告されている。
 特に高齢になると血管の老化で血圧変動が起こりやすく、温度差の適応力も低下するため、リスクが高くなる。
 対策として、入浴前に同居家族にひと声かける、家族が遠方の場合は入浴前後にメールで安否を伝えるなど異常を察知できる状況をつくることが有効とされる。
 また脱衣場は暖房器具で20度以上に暖かくし、入浴前後には十分な水分補給をする。浴室はシャワーで湯張りする、浴室のフタを開けるなどして湯気で浴室を温め、浴槽につかる前にはかけ湯で体を慣らす。湯船で体を温めすぎると危険が伴うため、入浴時間は10分以内、湯温は41度以下に設定することでリスクを下げられる。
 そのほかのリスク要因として、体調不良、飲酒後、食後、精神安定剤や睡眠薬などの服用後、気温が低い早朝や深夜の入浴は危険性が高まる。
 家族が浴室で倒れているのを発見した場合は、浴槽から救出できなければ栓を抜いてお湯を流す。その後、意識や呼吸を確認し、直ちに119番通報する。