須賀川特撮アーカイブセンターが開館

大空を翔ける飛行機のミニチュア

 故円谷英二監督らが手がけ数々の傑作を生み出すきっかけとなった特撮関連資料を保存・継承する全国初の施設「須賀川特撮アーカイブセンター」が3日、岩瀬市民サービスセンター隣の旧岩瀬公民館にオープンし、全国各地から特撮ファンや家族連れらが来館した。
 円谷監督は須賀川市出身で、ゴジラやウルトラマンなど今も世界的に多くのファンを魅了する作品を生み出し、「特撮の神様」とも称される。
 特撮映画で使用された技術やジオラマなどをはじめとした特撮資料は映画のCG化などにより破棄や散逸、海外への流出などが近年の懸念材料となっていた。
 NPO法人アニメ特撮アーカイブ機構理事長で映画監督の庵野秀明さんや副理事長で特撮監督の樋口真嗣さんら現代の特撮関係者らが保存活動を全国的に展開する中、円谷監督生誕地の須賀川市が手を挙げ、文化庁をはじめ関係機関の協力を得て、今回の「特撮アーカイブセンター」開館となった。

収蔵庫に収められた貴重な資料の数々

 市の掲げる「特撮文化拠点と市の構築・発信」における中心施設として、貴重な特撮関連資料などを収集・保存・修復・調査研究するため、収蔵庫、ホール、作業室、図書室など館内各施設で特撮の魅力を身近に感じられる1000点以上の資料を紹介している。
 収蔵庫は貴重な特撮資料を適切な環境で保存するエリアで、円谷監督が活躍した当時から現代までに実際の撮影で使用されたウルトラマンの飛行シーンで使用した人形、ウルトラセブンや特撮ヒーローのマスク、巨大戦艦三笠や大和などなど特撮ファン感涙必死の貴重な宝物が並ぶ。
 ホールには「雲の神様」とも称される島倉二千六さんが描いた本物の空と見間違うような背景画をバックに、様々な飛行機が飛び交っている。
 多目的スペースには約3・6㍍×5・4㍍のミニチュアジオラマセットが展示され、階段にも特撮の撮影風景を再現したステンドグラス調のデザインが施されフォトスポットとしても人気を集めた。

展示された精巧なミニチュアジオラマ

 11月3日は1954年に初代ゴジラが封切られた記念日「ゴジラの日」で、一般来館者の中にはゴジラヘッドを被っていたり、ゴジラ映画の記念Tシャツを着た姿なども見られた。貴重な資料の数々に「感無量です」や「感動で言葉が出ない。須賀川市ありがとう」などの声が聞かれた。
 特撮アーカイブセンター特製クリアファイル(250円)も販売され好評を得ていた。
 初日の開館式では橋本克也市長が特撮文化継承の意義を強調し、「日本のメディア芸術と特撮の魅力をより一層地域に根付く拠点として活用してまいりたい」とあいさつした。来賓の所昌弘文化庁参事官付芸術文化支援室長、内堀雅雄県知事、庵野アニメ特撮アーカイブ機構理事長らが祝辞を述べた。
 建物北面のシルエット怪獣ネーミングコンテスト発表と関係者がテープカットし開館を祝った。
 特撮アーカイブセンターの開館時間は午前9時から午後5時。入館無料。休館日は毎週火曜日と年末年始。問い合わせは同館(℡94―5200)まで。