「被爆ピアノ」コンサート・演奏体験会

被爆ピアノ演奏体験会に参加した市民

 1945年8月6日に広島市南区の民家で被爆したピアノをテーマにした、tetteシネマ事業「おかあさんの被爆ピアノ」上映会に合わせて27日、tetteに被爆ピアノが届き、市民たちの演奏体験会とコンサートが開かれた。
 被爆ピアノは1938年製造。原爆爆心地から約3㌔の民家で被爆し奇跡的に焼け残った。その後、被爆者団体からピアノ工房に寄贈され、調律師の矢川光則さんが修理・調律し、平和の象徴として日本各地はもとより、2010年アメリカ・ニューヨーク、2017年ノルウェーのノーベル平和賞コンサートでも演奏された。今年8月に広島で行われた平和祈念式典でも高校生が演奏し、世界中継され、平和の音色が届けられた。

青谷さんによる被爆ピアノコンサート

 tetteでの演奏体験会は事前申し込みをした市民6組が参加し、大人から学校帰りの小中学生らが演奏を通して平和や原爆などへ思いをはせた。
 24日の映画「おかあさんの被爆ピアノ」上映にも参加した女性はピアノの音色を聞いて「熱波にさらされたからか乾いた音がしますね」と話し、tette職員の演奏を聞きながら「昨年夏に広島を訪れ、原爆ドームなどを見学してきました。幼い子どもの時期から実際に現地を訪れたり、こういったものにふれたりして、平和について考えることが大切だなと改めて感じました」と取材に答える。
 同日夜の被爆ピアノコンサートは調律師の矢川さんをゲストに迎えた。被爆ピアノを通した平和活動についての説明があり、「自分が出来る限り日本全国に平和の種を播くコンサートを続けて行きたい」とあいさつし、平和を世界に発信し核兵器なき世界の重要性を説いた。

あいさつする調律師の矢川さん

 コンサートには約80人の市民が来場し、全国各地で演奏会を開いている吟遊詩人でピアニストの青谷明日香さんが弾き語りを披露し、その歌声と演奏をtette内に響かせた。
 原爆に関する写真資料や関連書籍なども展示され、来場者は演奏も通して平和の大切さについて理解を深めていた。