5地区一斉に円谷幸吉メモリアル花火

円谷選手への想いを込めて夜空に咲いた花火

 郷土の英雄・円谷幸吉選手にありがとうのエールと、活躍を後世に伝えるための「円谷幸吉メモリアル花火」は21日、須賀川・岩瀬の5地区で一斉に打ち上がり、未来につながる美しい希望の光で地域を明るく照らした。主催した打ち上げる会の小栗山茂会長は「きっと天国の円谷選手は、銅メダルを獲得したときのあの笑顔を浮かべていると思う」と目に涙をたたえた。
 新型コロナで東京2020大会が延期し、円谷メモリアルマラソン大会も中止となる中、円谷選手の偉業を後世に伝え、来年の東京2020大会が無事に開催できることを願い、円谷選手が56年前の東京オリンピックマラソン競技で銅メダルを獲得した10月21日に「希望の花火」を打ち上げようと、須賀川高同窓会有志が中心となり企画した。
 OBや企業、市民ら735人・団体が寄付を寄せ、浜尾遊水地や鏡石駅付近、天栄役場付近など須賀川・岩瀬地区5カ所での同時花火を実現した。
 当日、市営松ケ丘東団地の北東部にある高台に小栗山会長や役員、森下陽一郎須賀川高校長、橋本臣功東京須賀川会会長、五十嵐健治東京須高会会長らが集まり、花火を見守った。
 須賀川の上空に五輪をイメージした尺玉5発が上がると「円谷幸吉選手バンザイ!」と56年前の感動をよみがえらせながら花火の成功をかみ締めた。
 小栗山会長は「円谷選手が銅メダルを獲ったとき、私は高校1年で凱旋パレードや須賀川高での講演会で先輩の姿を見ることができた。またまちなかで見かけあいさつすると、礼儀正しくあいさつを返してくださったことをはっきりと覚えている」と当時を振り返る。「皆様が寄せてくださった寄付は今後、円谷選手の偉業を子どもたちに伝えていくため、各小学校での講演会などに活用していきたい。そしてあの尊い努力と忍耐を後世に引き継いでいきたい」と述べた。
 保護者とともに近くで観覧した須賀川三小4年の植田有莉さんは「すごくきれいで感動しました。私は今、吹奏楽部でパーカッションを練習していますが、もっと上手になれるよう明日から頑張りたいです」と笑顔を浮かべた。
 そのほか、各地区の会場で多くの市民が夜空を見上げ、花火を契機に56年前の出来事を思い出したり、未来に向けた様々な希望を受け取っていた。