公病運営資金不足は当面回避

令和元年度決算など審議した9月定例会

 公立岩瀬病院企業団9月議会は28日、同院大会議室で開かれた。宗形充企業長は新型コロナ禍における同院の運営状況について、入院外来患者ともに減少した影響で喫緊の課題となっていた病院運営資金の確保について、企業団構成市町村や県の協力で「当面回避できる見込み」だと説明した。
 議会は令和元年度決算など2件を審議し可決した。
 宗形企業長は病院事業の主なものを報告し、県内で増加傾向をみせる新型コロナは、介護施設や医療機関でいくつかのクラスターが発生し院内感染の防止対策と感染制御が大きな課題となっている。
 公立岩瀬病院はこれまでも入院患者への面会制限、来院時の検温実施、手指のアルコール消毒、施設内でのマスク着用など感染対策のための協力を呼びかけてきた。
 9月から運用開始した須賀川市地域外来に医師会の一員として医師を派遣し協力運営に当たるとともに、妊産婦の不安に応えるため、リモートによる母親学級や希望する妊産婦に対する無償PCR検査を実施している。
 今年度前半8月まで5カ月間の運営状況は、前年度比で入院患者数24・2%、外来患者数15・7%減少し、胃カメラ検査や居住地から移動する里帰り分べんなど医療行為の制限も段階的に解除されてきたため、年度当初と比較して7・8月の患者数は増加傾向にあり、引き続き感染対策に万全を期すとともに「地域の中核医療機関として、安定した質の高い医療の提供に努めていく」とした。
 喫緊の課題となっていた病院運営資金の確保については、企業団構成市町村(須賀川市・鏡石町・天栄村・玉川村)からの繰入金納期を早める、退職手当負担金の納入時期を遅らせる、8月に県病床確保支援事業補助金が一部概算払いとして納入されたことなど関係団体の協力で資金不足は当面回避できる見込みだと報告した。
 令和元年度決算は、入院患者数7万4735人(前年度比4070人減)、病床稼働率73・2%、外来患者数9万2090人(110人減)。患者数減少は年度後半に顕著に表れ、昨年9月の厚労省による再編・統合病院の名指し公表、年明けからの新型コロナ禍など外部環境の影響が大きかったとした。
 入院収益は34億3645万円余(1億5682万円余減)、外来収益は12億3513万円余(893万円余増)。患者数は減少したものの診療単価が上がり増益につながった。
 医業収益は56億79万円余(1億2378万円余減)で、医業費用は人件費その他経費等の増額で前年度比5171万円余増、医業収支は2億5600万円余の損失を計上した。
 医業外損益を加えた経常損益は8860万円余の損失で、平成29年度から2カ年続いた黒字決算を継続出来なかった。
 最後に宗形企業長は「病院を取り巻く環境は、依然厳しい状況にあるが、新公立岩瀬病院改革プランに掲げる各種課題に取り組み、全職員で病院目標を共有し医業収益を上げて行くための取り組み、支出の削減に向けた取り組みをさらに強化して、地域医療の推進と安定的な黒字基調の病院経営を目指してまいります」と説明した。