松明あかし開催可否結論は7月に

松明あかし IMG_2428 須賀川市の晩秋を代表する伝統行事「松明あかし」。実行委員会幹事会が11日に市役所で開かれ、開催の可否も含め意見交換した。最終決定は7月2日予定の実行委員会で決定・発表されるが、新型コロナウイルス対策を踏まえたうえで、開催する場合は観光イベントでなく伝統行事の存続を主とした大幅な規模縮小が予想される。
 幹事会は関係者ら約20人が出席し、市担当者から現状と対策について説明を受け、開催の可否について一定の方向性で結論を出した模様。今後、市長や副市長を交えた協議を経て、7月の実行委員会で最終決定する。
 市においても、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、緊急事態宣言解除後に国が示した「新たな生活様式」実践を踏まえた対応が求められており、今後の行事やイベント実施もソーシャルディスタンス確保などが必要となる。
 420余年の歴史を持つ「松明あかし」だが、現状で首都圏をはじめ各地で収束の見通しが立っていない、県内外から多くの観光客が来場し、五老山周辺の密状態発生が予想できる、須賀川に限らず11月第2土曜日頃は季節的に流行の第2波・第3波の発生が懸念されるなどの課題があり、事務局としても慎重な判断を下さざるを得なそうだ。
 一方で市が誇る伝統行事でもあり、市民からも実施を求める声が高いことから、開催する場合は昨年までの観光イベントとしてではなく、鎮魂と慰霊の観点から行事継承を目的とした規模縮小型の実施が予想される。
 今後は毎年入山規制が行われる松明点火場所周辺(五老山山頂付近)や露店通りなどにおける密集・密接状況をいかに避けるか、伝統行事継承へどこまで規模縮小するかなどの課題をいかに解決していけるかが、開催の可否を分けることになる。
 毎年松明あかしを楽しみにしているという市内60代男性は「松明行列などどうしても密状態が避けられない催しは中止になるのでは。勇壮な男衆の姿が見られないのは残念だが、伝統行事として今年も轟々と燃え盛る松明を遠目でも構わないので見られることを願っています」と話した。
 松明あかしは戦国時代に須賀川を治めていた二階堂家と奥州の覇者伊達家との壮絶な戦で命を落とした犠牲者を弔うため始まったとされ、前日の慰霊祭にあたる八幡山衍義とともに、毎年多くの観光客が県内外から足を運んでいる。
 近年は俳句歳時記の季語に「松明あかし」が選ばれたことも話題を呼び、牡丹焚火とならぶ晩秋の風物詩として長年親しまれてきた。