浜尾遊水地堤防は31日完成

浜尾地内① IMGP8580 昨年10月の台風19号被害を受けて決壊した須賀川市の浜尾遊水地西側堤防が本復旧工事を31日に完了し、6月1日午前11時から現地説明会が開かれる。梅雨の時期の本格的な出水期に備えて、本堤復旧と堤防盛土・護岸施工工事を終え、近隣住民からは安どの声が聞かれた。
 同所の決壊は台風通過翌日の14日朝に判明し、18日に仮堤防盛土完了、11月8日に遮水シートなどを用いた仮締切(土堤)の完成により緊急復旧工事が完了した。
 新しい本堤防は3月11日から始まり、盛土を固めて台風19号のように内水と川の水が合流する水路部分から決壊しないよう、大型連節ブロックと遮水シートで再補強し、川側のり面全てをコンクリートブロックで覆った。応急的に設置した仮締切の撤去も終えている。
 本堤工事完了を受けて浜尾遊水地近くに住む60代男性は取材に「去年の台風で我が家も水が上がった。多くの皆さんのおかげで今がある。梅雨の時期を前に本堤が完成したのは本当にありがたい。二度と水害に合わないことを願いたい」と話した。
 昨年の台風19号は雨量のピークが10月12日午後4時から午後7時頃(白河雨量観測所)だったのに対し、上流部からの水が数時間かけて阿武隈川に流れ込み、最高水位は13日午後7時20分の9・61㍍(須賀川水観測所)と観測された。
 阿武隈川上流堤防調査委員会の髙橋迪夫委員長(日大教授)は、年間降雨量の4分の1に相当する雨が、決壊した浜尾地区の現場に同地区からの内水と阿武隈川川からの越水が一度に流れ込んだ結果、全長約50㍍にわたり堤帯が濁流にのまれたと昨年の現地調査説明会で発表した。
 また、台風19号は須賀川市に過去の水害を上回る被害をもたらし、死者2人、住家のり災証明(昨年11月25日発表)は全壊180件、大規模半壊294件、半壊568件、一部損壊529件。道路などの被害は国庫補助復旧36カ所約4億6600万円、市単独復旧227カ所7010万円。
 事業所被害は約300件47億円、農業被害は農業用施設608件約18億円、農道など18路線6812万円、米や果樹など約210㌶2憶7000万円と甚大なものとなった。