特報 新型コロナで市独自支援4策打ち出す

家賃補助など市独自支援策を橋本市長が説明

 須賀川市は新型コロナウイルス感染拡大により市内飲食・宿泊・観光業が深刻な経営打撃を受けていることから、専決処分として6000万円の予算を確保し、事業所を対象とした家賃補助など県内初の市独自支援4策を打ち出した。17日に関係団体代表を市役所に迎え、橋本克也市長が制度説明するとともに、周知など協力を求めた。最速で今月下旬から申請を受け付け、5月には各事業所が補助を受けられる見通し。
 市独自の支援策は、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、市内の中小企業・小規模事業者、特に飲食業、旅館業、旅行業において甚大な影響が生じているため、実情を踏まえた補助を行い、雇用の維持、事業廃止の防止を図るもので、県内他市町村に先駆けて実施する。対象は商工会議所など関係団体加盟・非加盟に関わらない。
 飲食業、旅館業、旅行業を対象とした補助金は店舗等維持補助金、雇用維持補助金、感染拡大防止経費補助金の3種類。
 店舗等維持補助金は、新型コロナウイルスの影響により前年同月比で20%以上売り上げが減少している事業者を対象とする。店舗等を借りている事業者には家賃の半額、月5万円を上限に3カ月分(最大15万円)を補助、自己所有店舗等で営業する事業者は、光熱水費相当分、月3万円を上限に3カ月分(最大9万円)を補助する。
 雇用維持補助金は雇用調整助成金申請事業者を対象に従業員数に応じた一定割合を定額補助する。1人あたり1日2000円の15日分を3カ月補助し、従業員数は10人未満が1人から5人、10人以上20人未満は10人、20人以上は15人で計算する。
 また事業主の都合で休暇や解雇となった非正規従業員等で雇用調整助成金の支給対象とならなかった人を対象に、1人あたり1日1000円の15日分を3カ月補助する。
 感染拡大防止経費補助金として、営業等を継続するにあたり、マスクや消毒液などの感染防止用品購入にかかる経費を1事業所5万円上限に補助する。
 中小企業・小規模事業者には信用保証料補助として、信用保証付きの既存融資について、返済期間の変更などの条件変更に伴い増額となる信用保証料を上限20万円で補助する。
 申請は現在準備を勧めている段階だが、市役所や商工会議所、各商工会で受け付ける。申請時期は4月下旬を予定し、周知用チラシができ次第、各ホームページからダウンロードまたは市や各団体窓口で配布する。
 これらの補助金は月ごとの支給でなく、3カ月分を一度に各事業所に交付する予定をしている。
 また、感染拡大防止を目的とした経費を補助するため、商工会議所と各商工会に一定額の補助も行う。
 支援策説明会には商工会議所の渡邉達雄会頭、味戸雄二郎旅館料飲部会長、樫村聡運輸観光部会長をはじめ、只野誠一郎飲食店組合長、野木彰社交料飲業組合理事長、市内3商工会長らが出席した。
 橋本市長は「この危機的状況を乗り越えるためにご協力をお願いします。今回の対策については状況を打破する十分な対策とは考えていないが、国・県の対策対応も今後各団体と連携をとることで、十分にスピード感を持って対応にあたっていけると考えている」と述べた。
 渡邉会頭は「今回は私どもの要望に沿った、それ以上の内容となった支援策を打ち出していただきありがとうございます」、味戸旅館料飲部会長は「先の見えない閉塞感が続いているが、何かしらの光が見えたのかなと希望を感じます。商人のまち須賀川として『このままでは終わらない』と強く信じ、長期戦を乗り越えるために力を合わせていきたい」と話した。
 市内には商工会議所などの調べで約300の飲食業者があり、そのうち約7割が店舗を借りて営業しているものとみられる。16日夜の「緊急事態宣言」発令に伴い、一層の厳しさも予想されるが、今回の市独自の対策支援策が雇用維持と1件でも多くの事業廃止防止につながると期待される。