新年度は17行政区から除染除去土壌搬出

 須賀川市は原発事故に伴う除染除去土壌搬出を新年度も継続する。新年度は市内17行政区から計5万3000立方㍍を中間貯蔵施設に搬出し、市全体の約75%を搬出できる見通しとなった。令和3年度中に市内から全搬出が完了する見込みとなっている。
 東日本大震災により発生した原発事故により、住宅除染を余儀なくされ、除去土壌約20万立方㍍が市内各住宅の庭先などに埋設されている。
 国が行う除去土壌などの中間貯蔵施設への輸送により、今年度までに半分となる約10万立方㍍を搬出し、残り2年度での事業完了が見込めるようになった。
 新年度の搬出可能量は国から約5万3000立方㍍と示され、除染作業を先行して実施してきた長沼地域の3行政区(長沼、滝、勢至堂)、仁井田地区の5行政区(大谷地、関下、宮の杜、滑川、十貫内)、西袋地区の4行政区(越久、吉美根、下宿、北団地)、稲田地区の5行政区(松塚、稲、保土原、古戸、岩渕)から積み込み場が決定し住民説明会を終えた順に搬出に着手する。
 今年度中に住民説明会まで終了した、仁井田の関下と稲田の松塚の作業は4月1日に業者発注をかける。
 平成28年度までに行った調査に基づく、農業用ため池の放射性物質を含む堆積物除去は今年度中に全て事業完了し、農業用水の安全を確保し、農家も安心して営農に励める環境が整った。
 原発事故により市が被った損害について、これまで東京電力ホールディングスに対し年度ごとに請求してきたが、一部協議がこう着状況で23年度分は来年3月に10年の時効を迎えるため、協議を前進させるべく請求額の一部未払い分についてADR(裁判外紛争解決手続き)の申し立てを行う。
 行政区ごとの搬出予定量は次の通り。単位は全て立方㍍
◇長沼地域=1万▽長沼=8000▽滝=1500▽勢至堂=500
◇仁井田=9800▽大谷地=1900▽関下=2000▽宮の杜=2700▽滑川=2600▽十貫内=600
◇西袋=11300▽越久=3100▽吉美根=3500▽下宿=4500▽北団地=200
◇稲田=2万1900▽松塚=6600▽稲=2100▽保土原=3900▽古戸=2200▽岩渕=7100