マラソン代表選手たち円谷選手の墓前で決意

墓前で決意を表明する服部選手(©日本陸上競技連盟)

 東京2020オリンピックマラソン競技の服部勇馬選手(トヨタ自動車)ら日本代表内定選手・候補選手8人と瀬古利彦戦略プロジェクトリーダーらスタッフは12日、須賀川市の十念寺を訪れ、円谷幸吉選手の墓前で大会での活躍を誓った。
 本番まで150日を切り、ワンチームとして団結力を高めることなどを目的に、内定選手の服部選手、前田穂南選手(天満屋)、鈴木亜由子選手(日本郵政)、一山麻緒選手(ワコール)、候補選手の大塚祥平選手(九電工)、橋本峻選手(GMOインターネネット)、小原怜選手(天満屋)、松田瑞生選手(ダイハツ)の計8選手が11、12の両日、福島県を訪れた。11日は郡山ビューホテルで東日本大震災の犠牲者に黙とうをささげた後、研修会を開き、56年前の東京オリンピックマラソン競技に出場した君原健二さん、寺沢徹さんの講話を聴いたた。
 瀬古リーダーは「56年前に円谷さんの走りをテレビで見ていた。ひたむきで勇気を与える姿が敗戦後の国民の力になった。皆さんも命がけで走った先輩がいたということを頭に入れて練習し、試合に向かってください」と選手を激励した。
 12日の墓参りは選手、スタッフのほか円谷選手の兄喜久造さん、君原さん、寺島さんも同席し、それぞれ墓前で手を合わせた。

円谷メモリアルホールを見学 (©日本陸上競技連盟)

 代表の服部選手が「(円谷選手に)きついとき、苦しいときは天国から背中を押していただければ幸いです。メダルを独占できるよう頑張りますし、一人ひとりが最大限の力を発揮して最高のオリンピックにしますので応援よろしくお願いします」と墓前で決意表明をした。
 喜久造さんは「幸吉も56年前頑張ったように、皆さんも無理せず自分のペースで最後の最後まで諦めず走り抜くことを、幸吉もお願いしていると思います。オリンピック目前に墓参りありがとうございました」と感謝を伝えた。
 十念寺は選手一人ひとりに木札を渡し、エールを送った。
 休館中の円谷メモリアルホールに移動し、市職員から同館や市の円谷幸吉レガシー継承事業について説明を受け、スパイクや書き残したノート、遺書などの品々を見学した。
 その後、郡山ビューホテルで記者会見を開き、円谷選手について服部選手は「自分のペースで走ることの大切さや、代表として走る姿勢を学べた」、前田選手は「すごい選手だったのだとわかった。オリンピックに向け頑張りたい」、鈴木選手は「忍耐力を積み重ねた精神を肌で感じられた。大会に向けより覚悟ができた」、一山選手は「メモリアルホールで練習メニューを知り、自分もコツコツ頑張りたいと思った」などコメントした。
 会見後、福島陸協主催の交流会が開かれ、県内の小中学生が選手らと懇談を交わした。