相澤選手がシンポジウムで目標掲げる

将来の目標や箱根駅伝を振り返ったシンポジウム

 円谷幸吉・レガシーサルビアの会(安藤喜勝会長)主催のシンポジウム「箱根から世界へ~円谷幸吉のDNAを受け継ぐ者たち」は8日、200人を上回る超満員御礼の来場者がグランシア須賀川に集まり開かれた。須賀川出身で大学長距離界ナンバーワンの相澤晃選手(東洋大4年)らがパネラーを務め、「東京五輪は1万㍍で出場を目指したい。東京の先のパリ五輪マラソンでメダル獲得を最大の目標に、日本記録更新も狙いたい」と目標を掲げた。
 相澤選手は今年1月の箱根駅伝花の2区で日本人では破れないと言われていた、2009年にモグス選手(当時山梨学院大)の区間記録を7秒更新して区間新を樹立し、最優秀選手に贈られる金栗杯を受けた。
 パネラーには須賀川(旧岩瀬村)出身で国士舘大陸上競技部の添田正美監督、岩瀬郡市陸上競技協会の安藤昭人会長、円谷ランナーズコーチで3月の聖火リレーランナーの加藤将士さん(陸上自衛隊郡山駐屯地)を迎え、「夢は箱根で終わらせない」をテーマに、笑いあり感動ありの1時間たっぷりと語り合った。
 4人は陸上を始めたきっかけ、ふくしま駅伝への思い、今後の目標などそれぞれのエピソードを紹介した。
 ふくしま駅伝について加藤さんは「(須賀川中継所がある)6区は沿道からものすごい声援をいただけるのでとても走りやすかったです。皆さんの応援に背中を押してもらい感謝しています」と振り返った。
 箱根駅伝でも話題となった厚底靴について添田監督は「早く走れるだけでなく故障しづらい靴だと思います。長距離は故障しないでトレーニングを続けることが大事なので好タイムにつながっていると考えます」と話した。
 相澤選手は高校・大学時代について「高校3年間は3分の2くらいけがをしていたので、同じ学年に阿部弘輝選手(須賀川出身、明治大4年)ら全国で活躍する選手がいてすごく悔しい思いが強かった。大学4年間で走力はもちろん上がったが、酒井俊幸監督から教わった、生活の中から1秒を大切にする『その1秒を削り出せ』や当たり前のことを当たり前にやる『盆事徹底』の思いが人間面・生活面で成長につながった」と紹介した。
 箱根駅伝での区間新について、「想定では日本人最高記録を狙っていたが、20㌔の通過タイムで区間記録を切れると確信した。ラスト1㌔の酒井監督のゲキで気持ちも上がり、区間新を達成できました」と話し、厚底靴は「あくまでも走るのは自分自身であり、練習で鍛えたうえで記録につながっていると思います」と話した。
 安藤会長は「(相澤選手には)世界を目指してもらい、小中学生の目標となってほしい。長距離走は故障せず少しずつで良いので上がり続けることでタイムが伸びる。練習や陸上を楽しむ気持ちを大事に育てていきたい」とし、加藤さんは「子どもたちには人に感謝できる、人を尊敬できる、自分のことは自分でできるよう指導している。自分を見失わない芯をしっかりと持って、コツコツと積み上げることを忘れないよう教えていきたい」と目標を掲げた。
 今後について相澤選手は「今月終わりのクロカン日本選手権(福岡)をステップアップにして、春先の記録会などで1万㍍に挑戦し、東京五輪出場を目指す。難しいが大学4年間で学んだことを活かして社会人(旭化成入社)になっても自分で何をやれば良いかこれまで以上に考えて挑みたい。自分はトラックよりもロードが向いているので、東京の先にあるパリ五輪マラソンでメダル獲得を最大の目標に、日本記録更新を狙っていく」と力強く宣言した。
 須賀川出身で今年の箱根駅伝復路7区で区間新を達成した阿部弘輝選手(住友電工入社へ)も事前インタビューに答えており、世界陸上やオリンピックで活躍したいとし、「最終的にはマラソンで結果を出したい」と目標を掲げた。
 シンポジウムは神奈川県箱根町の川口賢次箱根駅伝ミュージアム副館長が「もっと知りたい 箱根駅伝~歴史を紡いで100年の継走」の講演も行った。
 終了後は半世紀前の東京五輪から種を育て続け、3月の聖火リレー須賀川コースでも沿道に並べる予定のサルビアの苗が来場者一人ひとりにプレゼントされた。