浜尾・和田両地区の堤防整備へ

河道掘削を予定している阿武隈川・釈迦堂川合流地点付近

 昨年10月の台風19号で堤防決壊や越水などにより阿武隈川流域で甚大な被害が発生した災害を受け、関係機関が連携して取りまとめた「緊急治水対策プロジェクト」を踏まえ、国・県が連携して令和10年度まで概ね10年で築堤・河道掘削など大規模な治水対策を実施する。須賀川市内は浜尾、和田の2地区での堤防整備などを計画している。
 台風19号被害を受け、関係機関が連携しハード整備・ソフト対策が一体となった阿武隈川流域全体における総合的な防災・減災対策を行い、浸水被害の軽減、逃げ遅れゼロ、社会経済被害の最小化を目指し対策プロジェクトに乗り出した。
 国はハード整備として、阿武隈川水系(福島県・宮城県)において全体事業費約1354億円を計上し、福島県内の総事業費は約1120億円を予定している。
 このうち令和10年度までの河川大規模災害関連事業費は約999億円、令和2年度までの河川等災害復旧事業は約121億円で、県管理河川については現時点で確定していないため今後追加される。
 河川大規模災害関連事業で須賀川・岩瀬地方の該当箇所は、市内2カ所の堤防を整備する。今回の台風災害で越水・決壊した浜尾遊水地近くの堤防事案を繰り返さないためにも、浜尾、和田両地区の堤防を新たに整備する。計画進行に伴い市内別地域での堤防整備も視野に進めていく。
 また防災・減災・国土強靭化のための3カ年緊急対策として、河川の水位を低下させるため、須賀川市内の阿武隈川と釈迦堂川合流する江持橋・下江持橋間の河道掘削、水郡線鉄橋付近の樹木伐採を実施する。
 ソフト面では減災型都市計画の展開、地区・町内会単位での防災体制の構築、バックウオーターも考慮した危機管理対策の推進、市町村の実情に応じた減災の取り組みを計画し、ハードとソフトが相互に連携した綿密な対策を講じる。
 主に浸水リスクを考慮した立地適正化計画や複合的なハザードマップの作成、自治体と町内会における避難行動タイムライン策定、危機管理型水位計・カメラの設置、地域特性などを踏まえた各種減災対策を推進する。
 地域特性などを踏まえた各種減災対策(検討中・実施済み含む)も推進し、須賀川市では災害時情報伝達手段の充実、自主防災組織の設置促進と人材育成、市都市計画マスタープランでの都市防災の取り組み、準用河川の整備促進を進める。
 今回のプロジェクト概要は国が主体となる阿武隈川本流の治水対策のみ発表されており、県が担う支流の危機管理対策と対応は2月県議会で審議し発表する。鏡石町に甚大な被害をもたらした鈴川の堤防強化なども該当するものとみられる。