市町村ゆかりの聖火ランナー決まる

聖火ランナー決定を喜ぶ関君と祖父の滝口さん

 県オリンピック・パラリンピック推進室は25日午後、県実行委員会が選定した県内58市町村にゆかりのある公募枠の聖火ランナーを発表した。須賀川・岩瀬地方ゆかりのランナーは鏡石町が鏡石中3年の関蒼君(15)=高久田=、天栄村は県立視覚支援学校の常松桜さん(19)=大里=、須賀川市は円谷幸吉選手の盟友・君原健二さん(78)が選ばれた。
 県実行委員会は本県(地域)の現状や魅力を発信するのにふさわしく、県民に夢や希望、元気を与えられる地域の未来の担い手やリレー盛り上げに資するランナー58人を選出した。
 県選出のランナーは最年少が11歳、最年長は78歳で、平均年齢は33歳。
 なお走行場所などについては現時点で公表されていない。
 阿武隈時報社は3市町村ゆかりのランナーに独自取材を行った。
▽関君は聖火ランナー決定に「びっくりしました。部活動や塾などの送迎で長年世話になっているじいちゃん(滝口一夫さん)に感謝を込めてコースを走りたいです」と笑顔を見せた。
 小学1年生から町剣道スポーツ少年団鏡武館に通い、中学でも剣道部に入り部長としてチームをけん引してきた。
 聖火ランナーは母の友美さんが家族4人分を申し込み、県からの一報を受けてから正式発表まで誰にも言えず「すごく悶々とした思いでいっぱいでした。友達にも決まったよと報告したかったです」と胸の内を明かした。
 祖父の滝口一夫さん(70)=玉川村=が学校活動を送迎など側面からサポートしてくれた。関君は「走ることが好きなじいちゃんに精いっぱいの『ありがとう』を込めて走りたいです。町の代表として走るのは緊張し責任を感じます。生まれ育った鏡石町のみんなの思いと一緒に走り、笑顔で一生の思い出にしたいです」と照れながら目標を掲げた。
 趣味はゲームとお菓子作りで、今年も友人の分も含めて8個のガトーショコラを手作りしてクリスマスに配った。将来はものづくりに関わる仕事がしたい。高校に進学しても剣道は続けたいと話す。
▽視覚に障がいを持つ常松さんだが、県立視覚支援学校ではフロアバレーボール部に所属し、仲間とともに練習を重ね、今年で3年連続となる全国大会出場を果たした。
 さらに今年10月の全国盲学校弁論大会で優勝するなど文武両道の活躍をみせている。
 聖火ランナーとして走ることで、同競技の全国大会で体験できたスポーツの素晴らしさやサポート・応援してくれている人への感謝を伝えたいと応募した。

 

常松桜さん

 常松さんは「聖火ランナーに選ばれ、大変光栄に思います。世界で活躍する一流アスリートの姿やパラリンピック出場を決めた先輩の話を聞き、あこがれとともに別世界と思っていたオリンピックにこのような形で参加できること、驚きとともに非常にわくわくしております」と語る。
 また「今までお世話になった人たちの思いやたくさんの期待を背負って、生まれ育った福島の地で聖火をつなぎます」と意気込む。
▽メキシコオリンピックマラソン競技の銀メダリストの君原さんは「円谷選手のふるさとで、彼とともに東京オリンピックの成功や特にマラソンの日本選手の健闘を祈念しながら走りたい」と語る。

君原健二さん

 毎年10月の円谷幸吉メモリアルマラソン大会に特別招待選手として出場しているが、今年は台風19号被害の影響で大会が中止となり、出走は叶わなかった。しかし11月には来須してメモリアルホールの状況を確認し、円谷選手の墓前を参ったという。
 また聖火ランナーとして内定を受けた後、12月19、20の両日に再び須賀川を訪れ、円谷選手や兄喜久造さんにも報告した。
 円谷選手の墓にはいつも通りビールを捧げ、決定の喜びを分かち合った。
 そのほか近隣市町村ゆかりのランナーとして白河市からは清陵情報高卒で駒沢大陸上競技部ヘッドコーチの藤田敦史さん(43)、矢吹町からは陸上競技400㍍日本記録保持者の千葉麻美さん(34)、玉川村からは須賀川高出身で村の体育振興に貢献した溝井賢一郎さん(75)などが選ばれた。
 聖火リレーは3月26日にJヴィレッジを出発し、須賀川市には3日目の28日、白河市から入り、松明通りや大町よってけ広場内の円谷幸吉記念碑前を折り返し、市役所にゴールする約2・6㌔のコースが決まっている。