厚労省が公病を再編指定

 厚生労働省は26日、全国の公立・公的病院のうち、がんや心疾患など高度医療の診療実績に関し、「実績が特に少ない」、「近隣に似た実績を持つ病院がある」のいずれかのケースにあたり、再編や統合の議論が特に必要と判断した病院名を初めて公表した。全国で424病院が該当し、長年、須賀川・岩瀬地方の地域医療を支える公立岩瀬病院も県内該当8病院に含まれた。
 病院名発表は効率的な医療提供体制を整え、高齢化に伴う医療費増大を抑えるのが目的で、各都道府県や病院に対応策の検討を要請し、来年9月までに結論を求めている。要請に強制力はないが、明治5年から須賀川・岩瀬地方をはじめ県南地域の医療を支えてきた歴史ある病院に突然突きつけられた課題に関係者は困惑している。
 厚労省の発表によると、今回の判断基準には重症患者向けの高度急性期や一般的手術を担う急性期に対応し公立・公的病院を対象に、平成29年度の診療データを分析。県内では24病院が調査対象となり、8病院が「再編必要」とされた。
 国は将来の医療費抑制へ議論を促すため病院名の公表に踏み切った。公立・公的病院に対し、高度医療やへき地医療など民間では担えない役割に重点を置くよう求めている。
 今回の発表について厚労省は再編・統合の方向性を機械的に決めるものではないと説明しているが、関係者からは「地域の実情や医療分野の役割分担などそれぞれの課題を踏まえる必要がある。それらも十分に加味しているのか」との声が聞かれた。
 公立岩瀬病院の塩田卓事務長は「当院は車で20分圏内に郡山市の医療機関があることが該当の大きな理由。心疾患や脳外科などは地域全体で役割分担や連携を図っており、今回の発表には困惑している部分も大きい。長年担ってきた実績もあり、住民や地域にこれ以上動揺が広がらないよう、大きくマイナスにとらえられないよう適切に対応していきたい」と答えた。
 また病院企業団理事長の橋本克也市長は「公的病院の果たすべき役割、地域医療といった地域の実情を踏まえながら、企業団、構成市町村と十分協議しながら対応を検討していく」とコメントを発表した。