長沼高3年生が429年前の歴史を追体験

小学生や保護者ら多くのギャラリーが見守る口上

 429年前に時の天下人豊臣秀吉が一泊したと史料が遺る長沼城址で5日、長沼高(星栄一校長)の3年生44人が地元の歴史を学ぶ体験学習を行い、甲冑武者姿の生徒らがお城山を登り、本丸跡地で勝鬨を上げて地元住民らと交流を深めた。
 旧長沼城は会津地方における天下統一最終会談いわゆる「奥羽仕置」の直前にあたる、1590年の旧暦8月7日(新暦9月5日)に豊臣秀吉が宿泊したと伝えられている。
 長沼高は県教委が掲げる地域連携教育と連動して、長沼地域の歴史や文化について今年度から深く学びを進めており、地域連携担当教職員の濱田潤子教諭が中心となって、地元関係団体と協議を進めてきた。
 今回の舞台となった長沼城址は、今も「お城山」の愛称とともにサクラの名所として市内外から愛され続けており、城址を考える会メンバーを中心に山道整備や雑木伐採など整備活動を続けている。

長沼まつりの成功を願って全員で勝どき

 体験学習は考える会や地元関係団体が全面バックアップし、甲冑は須賀川信用金庫甲冑クラブが丹精込めて手作りしたもののほか、のぼり旗、刀、やり、ホラ貝など借り受けた。
 生徒たちは高校をバスで出発し、長沼小の児童たちも見学に訪れ、ホラ貝の音色が鳴り響く中、城址本丸跡まで山道を登り、山頂付近で代表生徒が甲冑に着替えた。
 生徒会長の小板橋翔さんが、長沼は約8000年前の土器や貴重な翡翠が出土する交易の要衝で、長沼城も二の丸や石垣のある立派な城。城の古地図も現存し秀吉が大軍勢をひきつれて入城した道も分かることなどこれまでの学習成果を発表し、「これからも地域のために出来ることを自分たちで学んで実践していきたい」と宣誓文を読み上げた。
 最後に14日に自分たちで作ったねぶた「雷神」が参加する、第35回長沼まつりの成功を願って全員で力強く勝鬨を上げて活動を締めくくった。
 生徒からは429年前も同じような甲冑武者が、物見やぐらなどから城下を見下ろしていたと思うと感慨深いものがあるなどの感想が聞かれた。