桔槹吟社の「牡丹俳句大会」

120人を超える愛好者が参加した牡丹俳句大会

 俳句のまち須賀川を代表する俳句結社・桔槹吟社(森川光郎代表)の牡丹俳句大会は12日、市内外から120人を超える同人や愛好者らが参加してtetteで開かれた。最高賞の大賞には塩田和子さん(鏡石)「濡れてゐる道より春のはじまれり」が、阿武隈時報社賞には江藤文子さん(須賀川)「翼あるものをはおりて春の野に」が選ばれた。
 須賀川市の花・牡丹が見頃を迎える時期に合わせて毎年開催されている。中央俳壇で活躍する俳人らを講師に迎えて講演会と俳句大会を催している。
 森川代表は「令和最初の牡丹俳句大会をtetteで初めて実施出来ることをうれしく思います。今回も講演会を期待して楽しんでいただければ」と述べ、金子健太郎同人会長もあいさつした。
 講演会は講師に俳人で「群青」共同代表、「銀化」同人、俳人協会理事などを務め、今年3月まで教育テレビ初心者俳句講座番組の講師を務めていた、櫂未知子さんを迎えて「三つの震災」をテーマに開かれた。
 櫂さんは大正12年の関東大震災、平成7年の阪神淡路大震災、平成23年の東日本大震災、昨年の北海道胆振東部地震などを例に挙げ、それらを題材にした俳句作品や新しく歳時記に収録された震災忌などを紹介した。
 牡丹俳句大会には市内外から476句が寄せられ、講師の櫂さんや森川代表ら桔槹主要同人らが講師を務めた。
 須賀川・岩瀬地方の特別賞受賞者は次の通り(住所が須賀川市の場合は市名略。選者特選句は後日掲載する)。
▽牡丹俳句大会大賞=塩田和子(鏡石)「濡れてゐる道より春のはじまれり」▽須賀川市長賞=相馬優美「耕してしばらく空を忘れけり」▽須賀川観光協会長賞=新庄八重「伸び縮みして遠足の列進む」▽須賀川牡丹園保勝会賞=深谷栄子「水温むどの木ともなく鳥抱いて」▽市文化団体連絡協議会長賞=金子秀子「付箋張るまよはず春の片隅に」▽県俳句連盟賞=金子健太郎「泣き虫の子が春風を連れてくる」▽俳人協会圏支部賞=佐藤皆夫「春の雨鍬の楔を打ち返す」▽福島民報社賞=深谷栄子「膨らみてそらがきゅうくつ春の山」▽福島民友新聞社賞=深谷栄子「生涯に年号四つ竜天に」▽須賀川商工会議所会頭賞=内山ケイ「飯を炊くにほひ仄かに雪解村」、久保悦子「こんな日は母と食べたき桜餅」▽マメタイムス社賞=金子秀子「物書くは春の風邪に似てひとり」▽阿武隈時報社賞=江藤文子「翼あるものをはおりて春の野に」▽桔槹吟社賞=安藤スミ子「塗りたての遊具張る待つ匂いひかな」、古河ともこ「雉子鳴いて棚田いちまい裏返る」、永瀬十悟「種選屋敷の中を川流れ」、永瀬十悟「須賀川の祭が季語に春動く」、内山ケイ「長靴のなかの暗がり百千鳥」、相馬優美「夏の日となるまで磨くホルンかな」、金子秀子「青空のつつみ余れる桜かな」、佐藤健則「梨の花枝にラジオの吊るされて」