講演会「中世の南奥羽を見る」

中世の須賀川について学んだ講演会

 須賀川市歴史文化基本構想策定事業第5回講演会「中世の南奥羽を見る―南北朝・室町時代の須賀川」は21日、県内外から150人を超える歴史愛好家らが参加して市民交流センターで開かれた。
 講師に福大名誉教授で市歴史文化基本構想策定委員会委員長の伊藤喜良さんを迎え、構想策定の内容や意義、中世の須賀川について紹介した。
 600~700年前の頃の南北朝・室町時代、宇津峰は南朝の重要な拠点として後醍醐天皇の孫にあたる守永親王が居城し、稲田地区にあった稲村御所は奥羽支配のため足利将軍家の子孫が下向するなど、須賀川は東北地方の一大拠点となっていた。
 講演では当時の岩瀬郡における支配などに関わる政治史、戦国時代にかけて当地方を治めた二階堂氏、奥州合戦後の勢力分布と稲村城などの歴史的役割について詳しく説明した。
 南北朝・室町時代をテーマにした歴史講演は多くないことから、今回の講演会には兵庫県など遠方からも愛好家が足を運び、定員を大きく上回る来場者で会場はいっぱいになっていた。
 市歴史文化基本構想は、地域における文化遺産を明らかにし、地域住民が文化遺産の保存活用に誇りや愛着を持って取り組める環境を整えるため今年度中に策定する。
 地域に点在する文化財を、指定・無指定に関わらず的確に把握し、さまざまな課題や環境変化への対応も含め、地域資源として総合的な保存・活用していく。
 今後は基本構想を中心としながら、年度内に名称決定が見込まれる(仮称)文化創造伝承館建設など各種事業に取り組む。