藤沼湖東側道路3月1日解除

3月1日に通行止めが解除される藤沼湖東側市道

 東日本大震災で決壊し再建された須賀川市の農業用ダム藤沼湖周辺の通行止めが3月1日正午に解除される。開通するのは湖東側。須賀川市街地、郡山方面からアクセスする際に多くのカーナビが案内する最短ルートが利用できるようになる。
 平成26年11月に道路の工事は完了していたが、試験湛水での安全性確保やデータ収集、昨年12月からの副堤右岸部に隣接する地山部の遮水性改良工事のため通行止めを継続していた。
 そのため郡山、須賀川市街地方面から来た車は湖西側の市道まで約3㌔を迂回する必要があったほか、カーナビは通行止めの市道を案内するため、県外からの利用者らから藤沼湖自然公園管理会社おもふるハート(深谷武雄社長)に道案内を頼んだりと、不便を強いられていた。
 県は藤沼湖自然公園利用者や管理者のため1日でも早く開通できるよう進め、同改良工事が完了する4月1日頃開通の予定を早め、3月1日に開通することになった。
 一般車両は通れるようになるが、ダムのデータ収集が完了するまでは大きな振動を与えないよう、トラックやバスなど大型車両の利用はできない。
 同ダムは太平洋戦争前後にわたり県が建設し、貯水150万㌧は下流域830㌶の農地に農業用水を供給してきた。キャンプ場や温泉施設など市内外から多くの観光客が訪れる憩いの場としても利用され、全国ため池100選にも選ばれ、防火用水としても利用されてきた。
 決壊により下流域で死者、行方不明者8人を出す甚大な被害をもたらした。堤体を通る道路も壊れたため、湖東側からのアクセスができなくなった。平成25年10月から同程度の震災にも耐えられる強度を持つ中心遮水形アースフィルダムとして再建し、28年12月に堤体が完成した。
 有識者で構成する藤沼ダム復旧委員会が今年度の試験湛水データを解析した結果、水位変動におけるダム本堤、副堤の挙動など十分な安全性が確保されていると評価されたが、将来を見据えた長期的な安全性を図る観点から、被災範囲ではない地山部の一部について遮水性を改善する副堤右岸地山部の遮水性改良工事を進めている。
 完了予定の4月1日以降に試験湛水を実施し、早ければ新年度中、安全が確保されたらダム全体の復興が完了する。