囲炉裏囲み「夏の夜話会」

情感たっぷりの昔話を聞く来場者

 須賀川市歴史文化基本構想策定事業第4回講演会「昔話にこめられたメッセージⅡ」は11日、市民ら約40人が参加して藤沼湖自然公園内三世代交流館で開かれた。古民家を再生した会場で、囲炉裏とろうそくの明かりを囲み、情感たっぷりの語りに参加者も大満足だった。
 “夏の夜話会 囲炉裏端で聞く語りの原風景”のタイトルで、ふくしま四人会の佐藤さとさん、穴澤修子さん、安田きよ子さんが語り部を務めた。
 昔話や民話を古くから生活の中に根付いてきた最も身近な文化遺産ととらえ、過去から現在、そして未来へと想いを語り継ぐ場として企画した。
 昔話と民話の演目は「藤沼湖物語」、「食わず女房」、「子猿そば」、「会沼のおしどり」などで、徐々に暮れていく夏の夜とあちらこちらから聞こえる虫の声、ゆらゆらと揺れる裸電球とろうそくの灯りが雰囲気を盛り上げた。
 開催日は東日本大震災とそれに伴う藤沼湖決壊の月命日にあたり、「藤沼湖物語」ではダムを建設した先人の想いや苦労、決壊当時の出来事、絶望から復旧・復興までの道筋を振り返り、参加者の中には当時を思い出したか目にハンカチを当てる姿も見られた。
 市歴史文化基本構想は、地域における文化遺産を明らかにし、地域住民が文化遺産の保存活用に誇りや愛着を持って取り組める環境を整えるため、今年度中の策定を目指している。
 地域に点在する文化財を、指定・無指定に関わらず的確に把握し、さまざまな課題や環境変化への対応も含め、地域資源として総合的な保存・活用を目指す。