須賀川労働基準監督署管内の労働災害が急増

 須賀川労働基準監督署(渡辺満署長)は管内の死傷災害が今年1月から4月末までの速報値で46件、前年同期比76・9%増加している状況に注意を呼びかけるため、管内商工会や関係団体にリーフレットなどを配布し、各企業に労働災害防止のための取り組み強化を要請した。
 要請の主な内容は今年度から5年間にわたり重点的に取り組む「第13次労働災害防止計画」と、特に増加が著しい転倒災害、今後発生が懸念される熱中症などについて。
 管内で急増している1月から4月末までの労働災害46件のうち、転倒災害が最も多く14件で全体の約3割を占める。次いではさまれ・巻き込まれ、墜落・転落などが続く。要因は各ケースで異なるため、同署は特に多い転倒災害や全体的な視野での注意喚起をしている。
 転倒災害は管内の労働災害で例年最も多く、年間20件前後発生している。被災者の約7割が50歳以上の労働者を占め、7割弱が1カ月以上の休業を必要とする。発生リスクは全業種にあるが、近年は特に福祉関係などで増えており、業務の多様化や利用者の増加なども原因として考えられる。
 同署は会社として設備や作業方法の改善等の対策を講じることによるリスク軽減を呼びかけている。具体的には4S(整理・整頓・清掃・清潔)の徹底、手すりを設けるなど設備面の改善、危険箇所の見える化、危険マップの作成など。
 第13次労働災害防止計画は「働く方々の一人一人がかけがいのない存在であり、それぞれの事業場において、一人の被災者も出さない」を基本理念に、死亡災害の撲滅と、2017年の休業4日以上の労働災害101件を2022年までに95件以下、5%以上減少させることを掲げている。
 この中には新たにメンタルヘルス対策なども盛り込み、パワーハラスメント対策などの推進も図っている。
 同署はこのほか、7月に重点取組期間となる熱中症対策についてクールワークキャンペーンを呼びかけた。気象庁によると今年は気温が平年並みまたは平年より高くなる確率が80%と予想されており、JIS規格に適合した暑さ指数計での把握と作業計画の対策、緊急事態の措置の確認などを要請している。
 配布したリーフレットなどは商工会などを通じて各企業に配布され、各事業所での対応が求められている。