「上人壇廃寺跡遺跡」の保存活用計画を報告

柳沼教育長から委嘱状を受ける委員

 須賀川市文化財保護審議会(会長・野沢謙治放送大学福島学習センター客員教授)は1日、市役所で開かれた。今年3月に策定した「国史跡上人壇廃寺跡保存活用計画」概要について報告を受けた。
 任期満了に伴い、柳沼直三教育長が委員7人に委嘱状を交付し、委員互選により会長に野沢客員教授、副会長に樹木医の鈴木俊行さん(県都市公園・緑化協会)を選任した。
 橋本克也市長は「市内の有形無形文化財の保護活用にご提言いただきありがとうございます。先人が残した宝を守ることが郷土愛の醸成に大きく貢献します。今後とも皆さんのご尽力をお願いします」とあいさつした。
 今年度1回目の委員会では、新しい市文化財指定候補について協議し、次回以降も継続して審議することを決めた。
 また今年3月に策定して国史跡上人壇廃寺跡保存活用計画概要として、市民とともに育む古代寺院「上人壇廃寺跡」を大綱、保存を第一に未来への継承、市民・来訪者の憩いの場としての活用、古代の石背郡に関わりのある遺跡を含めた情報発信や市民の活動拠点としての活用など6項目の基本方針を説明した。
 保存方法としては廃寺跡の保存と未来への継承を目指し、史跡公園としての整備計画にあたっては盛土するなど地下遺構が破壊されることがないよう保護に配慮する。
 遺跡の取り扱い方針は廃寺跡を国史跡指定地、埋蔵文化財包蔵地、周辺エリアの3区画に分けて取り組む。
 史跡の持つ価値を社会に伝え、価値を学び、体験できる活用を目指し、史跡公園として整備することで、市民だけではなく市外からの来訪者の憩いの場として活用し、市民による自主的なイベント開催や生涯学習、学校教育活動など日常的に利用できる場を目指す。
 今年は奈良時代の養老2年(718年)に石背国が陸奥国から分置されて1300年、国史跡に指定された昭和43年(1968年)から50年の節目の年にあたることから、認知度を高めるための積極的な啓発活動を行う。今年1月には今年度中に策定する市歴史文化基本構想に向けて、「石背国建国1300年と国指定史跡上人壇廃寺跡整備事業」をテーマに講演会を開いた。
 史跡公園としての全体的な整備に着手するまでには長時間を要することから、整備事業は短・中・長期に分けて段階的に進め、第8次総合計画など関係計画を踏まえて人々が憩い文化を継承する場として公園化などを図る。
 住民によるボラティアガイドの育成や史跡公園整備後のあり方の検討、博物館や各有識者・関係自治体との連携を強める。