12日から東北唯一の「巨匠松尾敏男展」

慎重に運ばれる松尾画伯の作品

 須賀川市立博物館の特別展「日本画壇の巨匠松尾敏男ー命の輝きを描くー」は12日から6月10日までの30日間にわたって開かれる。現代日本画の大家による初期から晩年までの代表作40点が一堂に会する東北唯一の特別展に県内外から注目が集まっている。
 松尾画伯(大正15年ー平成28年)は昭和40年代から晩年まで40年以上にわたり須賀川牡丹園に通い、花々を写生してきた。その牡丹画は「命の輝き」がありありと描かれ、各方面から高い評価を得ている。長女で松尾財団理事長の松尾由佳さんは「須賀川は父にとって自分を育てた一部であり、重みのある土地だった」と語るなど深いゆかりが特別展を実現させた。
 展示は須賀川牡丹園で描いたとされる「彩雨」や「雨余」、「朧」など牡丹画から、故郷長崎を屏風に描いた「長崎旅情」などの大作まで、日本美術院の正系に位置しながら新画境に挑む鼓動を感じさせる作品が並ぶ。会期中に展示替えがあり、前期は27日まで、後期は29日からで各20点を予定。
 市立博物館は開会に向けて9日、学芸員などが搬入した作品の数々を入念にチェックしながら展示作業に取り組んでいた。
 オープニングセレモニーは12日午前9時半から行われ、終了後は松尾由佳理事長と那波多目功一日本美術院同人・代表理事を招いてプレミアムギャラリートークが開かれる。
 そのほか16日午前11時から特別展と牡丹園を巡るミニツアー、19日午前10時から長崎県美術館の森園敦学芸員を招いた記念講演会・ギャラリートーク「須賀川をこよなく愛した松尾敏男の芸術と素顔」、6月2日午前11時から市立博物館学芸員のギャラリートークを開く。
 毎週水曜日は「絵画を楽しむウエンズデー・ナイト・ミュージアム」として午後7時半まで開館する。
 観覧料は大人500円、高校生以下、70歳以上、障がい者手帳を持っている人は無料で観覧できる。チケット半券所持者はリピーター割引として300円。今月18日の「国際博物館の日」は観覧無料。
 問い合わせは市立博物館(℡75ー3239)まで。