初開催「古代城柵官衙遺跡検討会」

栄町遺跡モニュメント前で説明を聞く参加者

 須賀川市で初開催の 「第44回古代城柵官衙遺跡検討会」 は17、 18の両日、 北は青森から南は宮崎まで約200人の歴史愛好家や研究家らが集まり市役所大会議室で開かれ、 今年で建国1300周年を迎える石背国の成立と関連遺跡などについて理解を深め合った。
 古代城柵官衙遺跡検討会 (須田良平世話人代表) は昭和50年 (1975年) から発足し、 年1回東北地方の各県持ち回りで実施してきた。 県内が会場となるのは平成19年の南相馬市以来11年ぶり。
 古墳時代後期から平安時代に設置された城柵 (大和朝廷が蝦夷対策で設置した政治的軍事的な施設) や官衙 (現在の役所) の検討・研究を報告するもの。 例年、 1年間の城柵官衙遺跡の発掘調査概要とともに、 特集として開催地の特色を活かした研究報告や検討などを行っている。
 今回の検討会テーマは、 「最新成果から見た石城・石背国域の特質―石城・石背国建国1300周年記念」。 陸奥国から石城国・石背国が独立した養老2年 (718年) から今年で1300年の節目にあたり、 石背国の中心と考えられる現在の須賀川市を会場とした。
 石背国の主な遺跡として須賀川駅周辺の上人壇廃寺跡、 政庁跡とみられる栄町遺跡、 集落跡のうまや遺跡、 米山寺跡などが市内に集まり、 同国の中心が当地であったことが推察され、 管野和博さん (須賀川市文化振興課) らが2日間にわたり研究・発掘調査成果を報告した。
 17日午前は希望者ら約30人が参加して市内の遺跡や市立博物館を見学し、 栄町遺跡モニュメントなど現地で説明を受け、 須賀川に遺る石背国の面影から歴史ロマンをたん能した。
 開催にあたり須田世話人代表は 「300万光年離れたウルトラマンと姉妹都市を提携した魅力たっぷりの市役所で開催できることをうれしく思います。 石背国の魅力に理解を深める2日間としたい」 とあいさつした。
 橋本克也市長は全国規模の研究会開催は新庁舎で初めてだと改めて紹介し、 「今年は石背国建国1300年、 上人壇遺跡が国指定文化財になり50年の節目の年にあたります。 須賀川は現在、 歴史文化基本構想策定を進めています。 今日を契機にさらに文化財への関心が高まればと思います」 と述べた。
 遺跡検討会は秋田など東北各地の城跡・柵跡についての調査成果報告や出土品展示もあり、 全国から集まった参加者らも熱心にメモを取るなどしながら各地の遺跡と石背国について理解を深めていた。