上人壇廃寺跡テーマに講演会

上人壇廃寺跡の理解を深めた講演会

 須賀川市歴史文化基本構想策定事業第2回講演会「石背(いわせ)国建国1300年と国指定史跡上人壇廃寺跡整備事業」は28日、歴史愛好家約120人が参加して市役所で開かれた。
 今年は古代陸奥国から石背国が分離・建国した年から1300年を迎える。石背国の役所(官衙)があった場所が現在の須賀川駅周辺と考えられ、市では同国に関連した国指定史跡上人壇廃寺跡の史跡整備を実施している。
 今回の講演会は講師に荒木隆県立博物館主任学芸員を迎え、史跡整備を行う意義と石背国に関連した遺跡群の特質について説明があった。
 上人壇廃寺跡は須賀川駅北側、須賀川二中そばにある国指定文化財。奈良・平安時代の石背郡付属の寺跡で、調査によると一辺75㍍の範囲に南門、小金堂、講堂が一列に並ぶ全国的に見ても珍しい伽藍配置で、瓦や土器類、瓦塔、金鼓など寺院で用いたとみられる数々の出土品が確認されている。
 荒木学芸員は上人壇廃寺跡あとから、当時の寺の様子や寺院の交友関係、出土品から考察する格付けなどを紹介し、史跡保護の意義や今後のあり方などを展望した。
 最後に石背国が独立した5月2日を記念日として上人壇遺跡廃寺跡で祝おうと呼びかけた。
 なお、須賀川市は地域の文化財保護などを目的とした、歴史文化基本構想を平成30年度中の策定を目指しており、上人壇廃寺跡は調査終了後に公園整備を計画している。