藤沼ダム貯水量は50%の約62万㌧

貯水量約62万㌧現在の藤沼ダム

 長沼の藤沼ダムは、東日本大震災で決壊後復旧工事が完了し、昨年1月18日から試験湛水を始め、4月24日から7年ぶりに農業用水供給を再開したが、降雨量不足で満水に至らず、満水時の観測機器の正常な作動などを確認するために昨年10月末から再度試験湛水を行っている。
 現在の貯水量は約62万㌧で貯水率は約50%。例年通りの雨量であれば4月上旬には満水になる見込み。
 副堤の下流水路工事は3月中に完了する見込みで、周辺道路は4月には開通する。また本堤左岸下流地山に49・5㌔㍗分のソーラーパネル設置工事は、今月中に竣工予定。
 藤沼ダムは平成25年10月から震災にも耐えられる強度を持つ中心遮水形アースフィルダムとして再建。本堤は高さ31・4㍍、長さ149・2㍍で貯水量は旧ダムと同じ150万立方㍍。副堤は高さ18㍍、長さ86・8㍍。決壊した震災と同程度の揺れにも耐えられる設計となっている。
 堤体復旧工事は平成28年10月に完了し、昨年1月18日から試験湛水を開始。4月からは7年ぶりに作付け時期に合わせて農業用水として下流域への供給を再開した。
 降雨量不足のため貯水量が貯水可能最高水位に至らず、昨年10月から試験湛水を再開し、満水時の観測機器の正常な作動、水を抜くことで急激な水圧の変化に耐えられるかなど確認し、問題がないと判断できて初めて完了する。例年通りの降雨量であれば今年4月上旬に満水になる予想。
 満水までいかなくとも農業用水供給再開には十分な水が貯まっているため、受益者約680人、農地833㌶の営農再開へ放水できる。
 今回満水に至らなかった場合は今年秋頃から再度試験湛水を実施することになる。
 平成24年7月に発足した「藤沼ダム復旧委員会」は藤沼ダムの復旧に向けてダム型式、本堤、副堤の構造検討などの基本設計、耐震性能照査、ダム周辺の地質性状、施工計画・施工管理、成立試験の検討、工事の進捗状況確認などについて20回に及ぶ調査・検討をしてきた。
 昨年11月には隣接したダム管理所でダム放流状況、現在の水位、間隙水圧など24時間体制で監視したデータを確認し、順調に機能しているとして、今年4月に満水になれば11月頃に最終確認、調査をしてダムの復興が完了する。