湯口屋が国指定有形文化財に

登録プレートを受けた星さん

 築140年以上の歴史を持ち、国指定登録有形文化財となった天栄村の源泉亭「湯口屋旅館」の登録プレート伝達式は14日、同館で開かれた。
 文化財登録制度は保存及び活用についての措置が特に必要とされる文化財建造物を、文部科学大臣が文化財登録簿に登録し、後世に幅広く継承していくためのもの。
 湯口屋は今年3月の国の文化審議会で登録有形文化財とするよう文部科学省に答申された。その後、6月発行の官報で登録が告示された。登録有形文化財として県内で56カ所、167件目。
 湯口屋旅館は、天栄村湯本にあるかやぶき屋根が特徴の木造2階建ての建築で、湯治場として湯本地区の観光をけん引してきた。湯口屋の発祥は平安初期の時代へさかのぼるとする安政5年に書かれた言い伝えもあり、戊辰戦争で家屋が全て焼かれたが、本館は明治4年ころ建てられ、築140年以上となる。
 かやぶき屋根や柱が100年以上そのままで残っていることなどが登録の決め手となった。
 村内の建築物が有形文化財に登録されるのは初めてで、今後湯本地区の活性化や観光PRなどに活用される予定。
 伝達は増子清一村教育長から館主の星完治さん(71)にプレートが手渡された。
 星さんは「湯治場として永年親しまれてきた、お客さんや周囲から、こうした建物は新たに作ることは難しい。これからもどうか残してほしいという力強い言葉を多くいただき、約5年前から登録に向けて動きました。今後も伝統ある本館を常日頃から気を配って維持管理し、後世に残していきたいです」と喜びを語った。