18日晩秋の風物詩「牡丹焚火」

 環境省のかおり風景100選に選ばれ、冬の歳時記としても親しまれる須賀川晩秋を代表する風物詩「牡丹焚火(ぼたんたきび)」は、18日午後4時半から牡丹園中央広場で開かれる。
 長寿を全うした牡丹の古木を焚火にくべ、長年大輪の花を楽しませてくれた木々の最後を彩る催し。毎年県内外から多くの観光客が足を運んでいる。
 牡丹焚火は大正期に牡丹園を管理していた柳沼翁が知人の俳人を招いたことがきっかけで、北原白秋や原石鼎らの作品にも詠まれる。
 交流のあった作家吉川英治が著書「宮本武蔵」第4巻で武蔵の無事な帰還を願い遊女が牡丹を火にくべる一幕が登場する。
 炎から立ち上るかぐわしい独特の香りに包まれた光景は、平成13年に「かおり風景百選」に選ばれ、前半は火の粉とともに夜空を焦がさんばかりに立ち上る炎、火勢が落ち着いてからの後半は徐々に青紫色へと炎が変化し晩秋の夕暮れと静寂が静かな感動を呼び起こす。
 当日は桔梗吟社が産業会館を会場に、俳人の山崎祐子さんが「暦の仕組みと季節感」をテーマに特別講演会を開き、牡丹焚火に参加、午後6時から焚火の情景などを詠んだ俳句会を催し、選者特選句などを選ぶ。
 講師の山崎さんはいわき市出身。第一句集「点睛」(2004年刊)で第28回俳人協会新人賞を受賞。「絵空」を中田尚子さんら4人と創刊。俳人協会幹事、白百合女子大や学習院女子大などで非常勤講師を務める。近詠句に「土筆野を剥ぎ復興の槌の音」などがある。
 牡丹焚火句会参加は11日まで受け付ける。参加費は2000円。山崎さんと桔槹吟社指導者らが選句する。句会参加申し込みは市文化スポーツ部文化振興課(℡88―9172)か市芭蕉記念館(℡72―1212)まで。