「上人坦廃寺跡」整備委員会

上人坦

保存計画策定へ意見交換した第2回委員会

 新年度の保存活用計画策定を目指す国史跡「上人坦(しょうにんだん)廃寺跡」整備委員会の第2回検討委員会は22日、市卸町仮庁舎で開かれ、地域に根ざした包括的な保存管理を進めるための検討ポイントなどに意見交換した。
 はじめに橋本克也市長があいさつし、上人坦史跡は駅西地区土地開発計画地内にあり、今後の史跡保存の方向性そのものを決める場所でもあり、「保存活用計画を検討いただき、29年度での計画策定へのご協力をおねがいします」と述べた。
 第2回整備委員会では、史跡の保存活用に関する課題の整理、周辺環境を合わせた整備のための検討ポイント、管理計画、今後の予定などを協議した。
 史跡保存活用に関する課題として、史跡の本質的価値を伝える場としての保存整備、保存・活用に係る施設整備検討、史跡へのアプローチの検討、周囲の関連遺跡など歴史遺産の相互連携による歴史文化のまちづくり検討を掲げ、現時点における施設整備、管理運営、活用のポイントを整理した。
 保存管理計画は史跡を適切に保存し次世代へ確実に伝達していくための指針となるもので、今後の予定として、7月に保存にかかる事項、10月に活用にかかる事項、来年1月に計画をとりまとめ基本計画策定を目指す。国庫補助申請は済んでおり、交付決定後着手を予定している。
 上人壇廃寺跡はJR須賀川駅北西で須賀川二中に隣接しており、昭和43年に国史跡指定を受け昭和57年と平成12年に2度の追加指定を受けた。面積は約1万4000平方㍍。8から10世紀の奈良・平安時代にかけての石背国・郡付属の寺院跡で、一辺75㍍の区画に金堂・講堂・南門が一列に並ぶ特異な伽藍配置が特徴で、地方における寺院の在り方を示す貴重な遺跡と認められ、東北では初めて地方寺院として史跡指定された。
 奈良時代の六角瓦塔(がとう)、平安時代の金鼓(鉦鼓)、経軸端など全国でも稀な遺物が出土し、平成13年には出土遺物が県重要文化財(考古資料)の指定を受けた。