湯口屋が国有形文化財へ

源泉亭 湯口屋

築140年以上になるかやぶき屋根の湯口屋

 国の文化審議会は10日、天栄村湯本の源泉亭湯口屋旅館本館を登録有形文化財とするよう松野博一文部科学省に答申した。近く官報に告示される見込み。登録有形文化財として県内で56カ所、167件目となる予定。
 湯口屋旅館はかやぶき屋根が特徴の木造2階建てで、開湯1300年から湯治場として湯本地区の観光をけん引してきた。湯口屋の発祥は平安初期の時代へさかのぼるとする安政5年に書かれた言い伝えもあり、戊辰戦争で家屋が全て焼かれたが、本館は明治4年ごろ建てられ、築140年以上となる。
 村内の建築物が有形文化財に登録されるのは初めてで、今後湯本地区の活性化や観光PRなどに活用される予定。
 館主の星完治さんは「湯治場として15代以上前から親しまれてきましたが、周囲から『こうした建物は新たに作ることは難しい。これからもどうか残してほしい』という力強い言葉を多くいただいてきました。伝統ある本館を今後も維持管理し、次の世代に引き継いでいきたいです」と喜びを語った。