約300人が完成間近の湖底歩く

藤沼湖底を歩く

湖底のアジサイ群生地で説明を受ける参加者たち

 長沼商工会、藤沼湖自然公園復興プロジェクト委員会主催の「第2回藤沼湖の湖底を歩く会」は9日、参加者と関係者ら約300人が参加して開かれ、湖底から発見された「奇跡のあじさい」群生地や本堤・副堤建設現場などを見学した。
 藤沼ダムは東日本大震災により本堤が決壊し、貯水150万㌧が下流域に流れ込み人的・物的に大きな被害をもたらした。現在は来年春の利用再開へダム再建工事が順調に進んでいる。
 第1回湖底を歩く会は震災から2年後の平成25年4月に開かれ、決壊のつめ痕が生々しく残る現場を多くの参加者が歩いた。
 来春の完成を前に、大震災と藤沼の記憶を次の世代に引き継ぎ、再び悲惨な事故が起きないよう企画した。
 第2回歩く会には地元住民はもとより、近隣市町村や熊本県などから多くの参加があり、完成間近の本堤建設現場で工事関係者から説明を受け、イベントに合わせたかのように開花したアジサイなどを見学した。
 決壊事故を体験した参加者の1人は「あれから5年半で感慨深いものがあります。今度は想定外が発生しないよう、慎重に慎重を重ねて万全の堤防、管理体制を整えてほしい」と話した。
 ゴール地点では長沼地域の特産品販売や藤沼ダムの歴史や工事の経過、関連資料などの展示も行われた。
 歩く会活動を通して湖底から「奇跡のあじさい」が発見され、現在は1200人を超える里親が全国に輪を広げている。
 来年6月にはダム完成を記念して、自然公園へのアジサイなどの定植イベントを実施する。